災害時に役立つソーラー給電式スマート街灯 - LoRaWAN完全対応!

設備工事などのクシダ工業(群馬県高崎市貝沢町、串田洋介社長)は、街路灯をネットワークでつないで防災や防犯に役立てる「ゼロカーボン街灯網」を開発し、普及に向けて売り出す。太陽光で点灯する街路灯にセンサーを搭載し、無線通信で温湿度や雨量を監視できるシステムを構築した。住宅地や学校、駐車場などへの設置需要を見込み、10月から取り扱いを始める。

同社によると、太陽光パネルと蓄電池を備えた発光ダイオード(LED)照明の街路灯を使用する。センサーは用途に応じて温湿度や雨量、人の動きや河川の水位などを測定できるものを搭載する。

無線には、容量が小さいデータの長距離通信に適した規格「LoRaWAN(ローラワン)」を採用。通信事業者が提供する「4G」などと異なり、免許不要でネットワークを自営できるため、費用を抑えられる利点がある。

それぞれの街路灯で得られたデータは基地局で集約し、スマートフォンなどから見ることができる。

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集中豪雨や記録的な猛暑が増える中、同社は局所的な気象データを把握するニーズが高まっていると分析。親跡博史取締役は「学校に設置すれば温湿度を見て熱中症予防に役立つほか、人の動きを検知するセンサーで不審者対策にも使える」と強調する。

街路灯にはUSBソケットが付いており、災害時に携帯電話などの充電も可能。1本当たりの単価は設置費用を含めて80万円程度で、電気の引き込み工事を伴う通常の街路灯よりも安いという。

システムの構築を担った関連会社のエルスピーナヴェインズ(高崎市)の青谷浩二社長は「多種多様なセンサーを搭載することでさまざまな可能性がある。局所化された電力やネットワークを持つことは災害に対するレジリエンス(回復力)の観点からも意義が大きい」と話した。

下記URLより転載:

*クシダ工業の会社紹介動画

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